在宅ワークで集中できない本当の原因と、すぐできる改善策まとめ

在宅ワークに切り替えてから、なぜか仕事に集中できないと感じていませんか。僕も30代で在宅勤務を始めた当初、オフィスにいた頃と比べて作業効率が明らかに落ちていました。「家だと気が散るのかな」くらいに思っていたんですが、調べてみると約58%の在宅勤務者が同じように集中力の低下を感じているそうです。

集中できないのは、実は意志の弱さではありません。環境や習慣の構造に問題があることが、色々な研究で証明されています。この記事では、在宅ワークで集中できない本当の原因と、今日からすぐ試せる改善策をご紹介します。

集中できないのは気のせいじゃない?3つの原因

在宅ワークで集中できない原因は、大きく3つあります。

まず環境の問題です。デスク周りが散らかっていると、脳が無意識に「あれは何だろう」と気になって注意が分散します。人間の脳は無秩序な状態を嫌うので、視界に物が多いほど集中しづらくなるんです。僕の場合、漫画本や郵便物が机の端に積んであるだけで、なんとなく気が散っていました。

次に気持ちの切り替えの問題です。通勤がなくなると「仕事モードに入るきっかけ」がなくなります。会社に行くときは電車に乗っている間に自然と切り替わっていたのが、在宅だと起きてすぐパソコンを開くので、プライベートと仕事の境界があいまいになってしまうんです。

最後に体の問題です。在宅勤務だと1日の歩数が平均で3割近く減るというデータがあります。運動不足は体力だけでなく、頭の働きにも悪影響を及ぼします。さらに座りっぱなしは腰への負担が立っているときより大きく、気づいたら肩こりや腰痛で集中どころではなくなります。

スマホを机に置いているだけで脳が疲れる

在宅ワークで集中できない意外な原因が、スマートフォンの存在です。

海外の大学の研究によると、スマホがそばにあるだけで頭の働きが落ちることが分かっています。約800人を対象にした実験では、スマホを別の部屋に置いたグループが最も良い成績で、机の上に置いたグループが最も悪い成績でした。

面白いのは、電源を切っていても、画面を裏返していても結果は変わらなかったということ。つまり、スマホがそこにあること自体が問題なんです。「通知が来たらどうしよう」「見ちゃダメだ」と無意識に考えてしまうことで、脳のエネルギーが奪われてしまうんですね。

僕も以前は「マナーモードにしてるし大丈夫でしょ」と思っていましたが、スマホを寝室に置くようにしてから、午前中の作業がスムーズに進むようになりました。

今日からできる改善策①:作業環境を整える3つのコツ

在宅ワークで集中できる環境を作るには、この3つを試してみてください。

スマホは別の部屋に置くのが一番効果的です。ポケットやカバンの中でも不十分で、物理的に離れた場所、できれば別の部屋に置くのがポイントです。

机の上をすっきりさせることも大切です。視界に物が多いと、脳が無意識に「あれは何だっけ」と気を取られます。仕事に使うもの以外は引き出しにしまうか、視界に入らない場所に置きましょう。

画面の高さを調整するのも忘れずに。厚生労働省のガイドラインでは、画面は目から40cm以上離して、画面の上の方が目の高さと同じか少し下になる高さが良いとされています。姿勢が良くなると、長時間作業しても疲れにくくなります。

今日からできる改善策②:25分刻みで作業してみる

在宅ワークで集中できない人に試してほしいのが、25分作業して5分休憩するという方法です。

大人が連続して集中できる時間は25分程度と言われています。「あと◯分で休憩だ」と思えると、脳が安心して集中しやすくなるんです。休憩なしで2時間も3時間も続けると、疲れが溜まって結局効率が落ちてしまいます。

僕も最初は「25分なんて短すぎる」と思っていましたが、やってみると意外と集中できて、1日トータルで見ると作業がはかどるようになりました。スマホのタイマーをセットするだけなので簡単です。

それから、複数の作業を同時進行しないことも重要です。メールを見ながら資料を作る、みたいなことをすると、切り替えのロスだけで全体の3~4割も時間を無駄にしてしまうというデータもあります。一つずつ片付けた方が、結果的に早く終わります。

今日からできる改善策③:オン・オフを切り替える習慣

在宅ワークで集中できない大きな理由が、仕事とプライベートの切り替えの難しさです。こんな工夫をしてみましょう。

毎朝同じ行動パターンを作るのが効果的です。着替える、コーヒーを淹れる、5分だけストレッチするなど、仕事を始める前に必ずやることを決めておくと、脳が自然と「仕事モード」に切り替わります。僕の場合、着替えて窓を開けて、お気に入りの音楽を1曲だけ聴くのがルーティンです。

終わりの時間をはっきり決めることも大切です。「18時になったらパソコンを閉じる」と決めたら、その後は開かない。仕事道具を片付けてしまうことで、プライベートモードに切り替えやすくなります。

お昼休みに外に出るのもおすすめです。近所のコンビニまで歩くだけでも気分転換になりますし、在宅勤務で不足しがちな運動にもなります。午後の集中力を保つためにも、意識的に体を動かす時間を作りましょう。

まとめ:ちょっとした工夫で在宅ワークは変わる

在宅ワークで集中できない原因は、環境・気持ち・体の3つが複雑に絡み合っています。でも、スマホを別の部屋に置く、25分刻みで作業する、オン・オフを切り替える習慣を作るといった、ちょっとした工夫で集中力は大きく変わります。

全部を完璧にやる必要はありません。どれか一つでいいので、今日から試してみてください。僕自身、これらを取り入れてから在宅ワークでもしっかり集中できるようになりました。あなたも自分に合ったやり方を見つけて、快適な在宅ワーク環境を作っていきましょう。